2011年~2020年のテーマ

2011

「現代(いま)に生きるアルチザン」

ここはパンタン、パリは目と鼻の先あります。皆さんが今いらっしゃるのは、エルメスのアトリエ。エルメスの心騒と言える場所。これからみなさんが捲るページの中には、職人たちが仕事の真っ最中です。それぞれ専門の作業に夢中で取組、素材を吟味する、オブジェを組立てる、バックを仕上げる職人達の作業の音が聞こえてくるでしょう……それこそがアトリエの息吹なです。職人たちは、小手先の技術、知識だけではなく、情熱で突き動かされています。ここで働く人たちこそ、アルチザンと言えるのです。その手から作品を生みだすアーティストなです。エルメスのすべてがそこにあり、アトリエの満ち足りた雰囲気の中に、美しさと倫理性をともに求める今日の世界の声には、この部屋にもすでに届いています。エルメス、現代に生きるアルチザンなのです。

2012

“時”の恵み

「時」の恵みは何より子どもが持っている宝物でしょう。ファンタジー、好奇心、創意工夫その宝を失くさないように、エルメスで日々私達は子どもの心を慈しみます。そして遊び回り、夢を見てり、笑い転げたり…シャボン玉の様に軽やかな心を慈しみます。そこでは、時は退屈な連続などではなく、新しく生まれ変わり続け、微笑みは絶えることがありません。つまるところ、すっかり大人になったエルメス(175歳!)が、柔らかな心を保つ為の真の秘訣はそこにあるのかもしれません。こしらえてくれたシルクの角を額に捲くユニコーン、この素敵な白馬はエルメスの自画像にと言えるでしょう。175歳にもなれば、真面目くさってばかりはいられませんよ!

2013

スポーツは素敵!

「スポーツは素敵!」2013年のエルメスは、歓びに弾けるこの呼びかけとともに開幕します。どんなスポーツかと言うと…むろん、ただのスポーツではありません。それはエルメスのスポーツです。スポーツは、私達のスタイルやデザインにインスピレーションを与えて、育み、革新をもたらします、創業以来変わる事なくエルメスが誰より先にウェアを提供したアスリートは馬でした。メゾンの礎となるこの結びつきを大切にし、エルメスのスポーツの基本はなによりエレガントである事です。成績や記録に囚われるはありません。身体を動かす愉しさを讃え、身体の動きの美しさを最大限に引き立てています。私達にとってスポーツとは、家族、友人と共に創意を活かし、心身をリフレッシュさせる事で真に自由な時間のことではないでしょうか。

2014

メタモルフォーズ―変身

「メタモルフォーズ」この言葉は返信神秘的な響きを持ちます。素晴らしい出来事を約束する事は、胸ときめく事。その使者を務めるのは、エルメスの象徴的な神秘の動物「ペガサス」。エルメスの指先から生まれくるもの全て、メタモルフォーズの成果と言えるでしょう。まず思いつくのは素材の変身。えるめすのオブジェ、ファッション、アクセサリーのひとつひとつが時を重ねるうちに身をもって示す変身ほど神秘的なものはありません。願いは慎ましく、エレガント、心地よく、クオリティと実用性を兼ね備えたエルメスのオブジェが手にされるみなさまに歓んでいただけるように。そして誰もが願うメタモルフォーズが日々の暮らしに訪れますように、幸福をもたらしてくれますようにと…。