エルメスの展開

エルメスの歴史

エルメスの歴史は数多く語られていますが、ここでは西暦毎にどのような事があったか簡単に年表形式でご紹介いたします。是非ご参照ください。

1837年 ティエリ・エルメスが、パリにあるグラン・ブールヴァール地区にて馬具と鞍の工房を設立。
1880年 ティエリの息子、シャルル=エミール・エルメスが事業を引き継ぎ、フォーブル・サントノーレ24番地に工房を移転した。
1902年 ファミリーの第3世代によって、「エルメス兄弟社」となる。20世紀を迎え、鞍職人として高い評価を得つつも積極的に事業を拡大する。エミール=モーリス・エルメスによってバッグ【オータクロア】が誕生したのはこの頃で、鞍を入れて持ち運べるよう設計された。
1914年 シャルル=エミール・エルメスの2人の息子、アドルフとエミール=モーリスは自動車の時代に興味を持ち積極的に取り入れようと動いていた。エミール=モーリスはアメリカで発明されたばかりのファスナーに着目をして、それをフランスに持ち込んだ。エミール=モーリスはこの「アメリカ製多目的ファスナー」を皮革製品とファッションに応用。とりわけ車での旅に最適なバッグとして、1923年に開発された【ボリード】はその一番の例です。
1920年 経営を引き継いだエミール=モーリス・エルメスは、メゾンの鞍づくりを象徴する「サドルステッチ」をエルメスの皮革製品に応用。そしてこれまでの事業に加えて、サック・ア・デペッシュをはじめとするバッグ、旅行カバン、犬の首輪、旅行、スポーツ、アクセサリー、ジュエリー、時計、ベルト、グローブ、シルクスカーフ等、次々と新しい製品を誕生させた。そして1920年代の初頭には、エルメスはファッションのメゾンとなる。
1930年 後に【ケリー】の名で知られることになる婦人用小型ハンドバッグ「サック・ア・クロア」、ブレスレット《シェーヌ・ダンクル》、シルクスカーフ「カレ」等が、ロベール・デュマにより次々と生み出される。
1950年 ロベール・デュマは、義父エミールよりエルメス社の経営を引き継ぐ。エミール=モーリス・エルメス自ら手がけた数々のクリエーションは、ボリードをはじめとするファスナーを用いたバッグ、シェーヌ・ダンクルなどのジュエリーやアクセサリーなどを生み出した。それらの多くが今に受け継がれており、義理の兄弟にあたるジャン=ルネ・ゲランと連携しつつ、ロベール・デュマはメゾンの事業を拡大し続けていきました。
1947年~
1951年
メゾン初となる香水を発表した年。1955年に【ドブリス】、1957年に【オー ドゥ ドブリス】が誕生しました。両面にはバッフィング加工を施しベルベットのような手触りをもたせたカーフレザー、ドブリスの名を継承したとの事。
1960年 「羽のような軽さ」の意味を持つバッグ【プリュム】が誕生。
1969年 バッグ【コンスタンス】を発表。同年、アメリカの名選手ウィリアム・C・スタインクラウスの名を冠した馬具の障害鞍【スタインクラウス】が登場。
1978年 ファミリーの第5世代にあたるジャン=ルイ・デュマがエルメスの指揮を執る事になる。彼は組織を再編し、シルク、レザー、プレタポルテに新しい活力を吹き込むとともに、時計、エナメル、テーブルウエアといった新たな分野を開拓していった年になる。
1984年 メゾンの象徴的な存在になった【バーキン】が誕生。これはジャン=ルイ・デュマがパリからロンドンに向かう飛行機の中で偶然隣に座った女優ジェーン・バーキンと交流した事をきっかけにオータクロアを基に作られたバッグになります。
1987年 創業150周年を迎える。メゾンのあらゆるデザインや素材を保管する、エルメス・コンセルヴァトワールを設立。
1992年 皮革アトリエとデザイン工房をパリ郊外のパンタンに設立。
2004年 モード・テキスタイル博物館との協働で、エルメスは「Le Cas du Sac」展を企画し、パリの装飾芸術美術館にて開催した。
2006年~
2013年
【リンディ】、【パリ-ボンベイ】、【ジプシエール】、【ツールボックス】、【ルリ】)、《マキシボックス》といった新しいバッグが生まれ、レザーアイテムのコレクションはいっそうの充実を見せています。

日本での展開について

1960年に元祖セレクトショップ銀座のサンモトヤマが輸入販売を行ったのが、エルメスの始まりです。1978年には、外壁に13,000枚のガラスブロックを張り巡らせたレンゾピアノの設計による11階建てのビル、ブティックを東京丸の内に展開しました。1983年にエルメスインターナショナルと西部百貨店との合併で、エルメスジャポン株式会社が設立されました。後に、エルメスアンテルナショナルの子会社となりました。現在では、大手百貨店、西部の主要店に比較的多くエルメス店を出店しています。2001年6月28日には、東京、銀座の晴海通り沿いに旗艦店メゾンエルメスをオープンしました。その他にも、ギャラリー、製品の修理工房や、パリ以外では初となるエルメスジャポンの本社、エルメス社常設ミュージアムが入居しました。

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