こんなものまで!エルメスの乗馬鞭!

バッグや財布で知られるエルメスが、乗馬鞭を販売していることをみなさんはご存知でしょうか。乗馬用と障害用を揃えているうえ、カラーバリエーションも豊かで本格的ラインナップを展開しています。またエルメスが主催する馬術障害飛越競技大会、「Saut Hermes」が毎春開催されていることも日本ではあまり知られていません。なぜファッションブランドが乗馬鞭を販売しているのか、その理由についてご紹介します。

エルメスの乗馬鞭とは?

エルメスが揃える乗馬鞭のラインナップは実に多彩です。たとえば、障害飛越競技に使われる75cm以内の短鞭や、馬場馬術競技に用いられる120cm以内の長鞭。この2つは従来の乗馬鞭のフォルムをより洗練したようなスタイリッシュな見た目をしており、一見すると指揮棒のような印象があるとされます。また、カラフルなストライプ模様でポップなカラーが特徴な編み鞭。こちらは上記の乗馬鞭と真逆といってよいほどの親しみやすい見た目をしており、インテリアとしても活躍できる柔軟性を備えています。

創業時は馬具工房の下請けメーカー

創業者であるティエリ・エルメスはドイツ生まれ。故郷のクレフェルドを含むライン川周辺が、ナポレオンの侵略によってフランス領となったことでフランス国籍になり、13歳からはパリで働きはじめるようになりました。その後、36歳で馬具工房を立ち上げたのがエルメスのはじまりです。それから、皮革素材の良さを生かした確かな縫製技術はまたたく間に話題となり、1867年に開催された第二回パリ万博では銀賞を受賞するまでの実力をつけます。以降、ナポレオン三世やロシア皇帝御用達の馬具商となり、王侯貴族に愛されるブランドとなっていきました。今でこそ高級ファッションブランドとしての地位を確立しているエルメスですが、実はその背景にはこういった深い歴史が隠されているのです。

こだわりの馬具で大切なパートナーと全身で楽しむ

エルメスは、乗馬鞭以外にも多岐にわたる馬具用品を揃えています。例えば、障害飛越専用に設計されている障害鞄のカヴァルやスタインクラウス、複数競技に対応できる万能型総合鞄のオクサー、レベルの高い競技のために作られた馬場鞄のコルランデュスなどがあります。いずれも質の高い皮を使用しているのではじめは固く感じますが、使い込むほどになじみ、乗り心地はとてもよくなります。また、鞄以外にも、害虫から馬を守るために着用するイヤーネット、耐久性に優れて身体にきちんとフィットしてくれる乗馬用のポロシャツおよびダウンジャケットなどもあり、乗馬用品ならエルメスで全て揃えることが可能です。

乗馬鞭は、日本では手に入りにくい馬具のひとつです。もし上質な馬具をお探しであれば、伝統と確かな技術を継承するエルメスで揃えてみてはいかがでしょうか。ちなみに、ブランドのシンボルマークにもなっている馬車に主人が乗っていない理由は、「エルメスは最高の品質の馬車を用意しますが、それを御すのはお客様ご自身です」というもの。創業当初から今でも変わりなく、馬具に対するこだわりが継承されている証だといえます。

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