マールワーリ馬のダンス

デザイン: アニー・フェーヴル

マールワーリ種は、最初のインド・アーリア人だったラージプート族の馬でした。この民族の歴史的起源についてある神話が伝えるところによると、ラージプートの王たちは太陽から生まれ、その馬は太陽光から生まれたということです。 また、やがてブッダとなるシッダールタ王子は、白馬に乗って宮殿をあとにしたといわれています。こうしたあらゆる象徴的な要素から、ラージプートの騎手とマールワーリ種は世界的に知られることとなりました。 カレ《マールワーリ馬のダンス》の中央に描かれた、美しさ際立つ1頭の馬。細い脚でエレガントにたたずむ一方、もっとも特徴的なのは冠のような形で向き合っている耳の形です。行進の順番を待つ他の馬たちは、こぞってこの馬を見つめています。馬たちはすべて、宝飾品や錦で騎手と同じように豪華に飾られ、そこから主人と馬との確かな絆を見て取ることができます。現代でも一部のパレードでは、金や宝石のネックレスで胸部が飾られ、趣向を凝らした鞍や頭絡を装備したマールワーリ種が登場します。